行政書士 テキストの読み方
このサイトのトップページで、
「赤ペンでチェックするのは最後の最後」
「基本的にノートは取らない」
という事を軽くお伝えしていましたが、このページではその事について詳しく触れていきたいと思います。
まず、基本的なテキストの読み方について。
基本的にテキストは“ただ読むだけ”です。
テキスト選びで間違っていなければ、それだけで知識はつきます。
(別に声に出して読む必要はありません。)
だから、この勉強方法では「どんな時でも」「どんな場所でも」、テキストを読む暇さえあれば基本的な勉強はできてしまうのです。
電車の中でも、仕事の休憩時間でも、公園のベンチでも、デートの待ち合わせ中でも。
前のページでも言及していますけれども、
“隙あらば勉強する”
というのがたった一つのルールなので、どこに行くにも何かテキストは携行しておきましょう。
読むだけで理解が進むものであれば、場所も時間も選びません。
逆に、読んでも「理解できてる!」という感覚がなければ、それはテキスト選びで失敗しています。
既にお伝えしたように、行政書士を受験する独学の人は、このテキスト選びで失敗している事が、合格できない決定的な要因なのです。
このテキスト選びで失敗すると、250時間の勉強で充分なところが1000時間にも増えてしまうという、恐ろしいほどの時間の無駄遣いをしてしまうことになりかねません。
ですので、仮にテキスト選びで「失敗したな〜」と感じたなら、すぐさま他のテキストを探してください。
無理して失敗したテキストで何百時間も勉強するより、他のテキストを探す数時間と数千円を犠牲にしたほうが遥かに効率的ですし経済的なのです。
赤ペンチェックは必要か?
次に、赤ペンでのチェックについて触れたいと思います。
よく、テキストを読み始める最初から赤ペンで熱心に重要なところをチェックしている人が多いようですが、個人的には独学でそれは推奨しません。
スクールなどでは、ここは大事だからと先生が赤ペンでチェックする事を進めることはあるでしょう。
しかし、独学では教えてくれる先生はいません。
そもそも、何が重要なところなのかを最初からわかるはずがないのです。
ではいつ分かるようになるのか?
それは最後の段階。試験の直前です。
テキストを納得いくまで何度か読んで、その後過去問に取り組むというのが、いつもの僕の流れ、そして僕が推奨する流れですが、
過去問に取り組んでいるまさにその時。
その時にようやく赤ペンを取りだす事を許されるのです。
過去問を何年分も解いていけば、どのようなところが出題されやすいのか?どのようなポイントを押さえていれば問題が解けるのか?
そういったことが“自然と”肌で感じられるようになります。
それを経て、やっと“何が重要なのか?”がわかってくるのです。
テキストに赤ペンが入るのはその時です。
まあ、何が重要なのかでいえば、参考書に書かれている内容は大体全部重要なんですけど、
全部重要だからって全部チェックしまくってたら、もはや赤ペンで強調してるかわからんくなりますよね。
だから最後のあたりで、もう一通り勉強してまっせ、過去問にも複数回取り組んでまっせ、
でもそれでも、
「ここだけはよく間違えるんだよな〜」
「ここが覚えきれないんだよな〜」
っていうのは必ず残るので、そこをチェックしましょう、ということですね。
ノートは取るべきかどうか?問題。
最後に、勉強に際してノートを取るべきかどうか問題というのがありますが、
これも個人的には行政書士の試験勉強ではあまりお勧めしません。
それはなぜかというと、
・時間がかかる。
・行政書士試験の大部分はマークシート試験
この二つが大きな理由です。
確かに、ノートを取ったほうがノートを取らないよりは頭に残りやすい“かも”しれません。
学校の先生が必死に「黒板をノートに取れ。」とはよく言ったものです。
しかし、学校教育における「ノートを取る」という行為は、どちらかというと“ちゃんと勉強しましたよ”という証拠を残す色が強いと僕個人は感じています。
お母さんが子どもに、
「ちゃんと学校で勉強した?」
「うん!勉強したよ!ほらこんなにノートに書いたよ!」
とまあ、ノートを取るというのはこんなときに役に立つわけであって、高い学習効果があるかどうかというのは別問題なわけです。
そして僕自身は、大した学習効果を感じていません。
もう少し厳密に言えば、試験によっては、
・記述式試験
という、「ザックリ問われて、詳細に文章を記述していく」というタイプの試験があります。
こういう場合は、また勝手が異なるので、試験勉強として大量にノートに書きながら勉強しておいた方が、より“アウトプット力”が鍛えられて有効だったりしますが、
繰り返しますけれども、行政書士試験の大部分はマークシートです。
記述問題もありますが、40字程度で回答すればいい簡単な形式です。
こういうタイプの試験の場合は、より厳密に記述できることよりも、広く知識がインプットできているかが重要になってくるので、
“書く暇があったら読め”
的なる対応が効果的であることが多いのです。
補足ですが、これは僕が個人的に主観的に感じている事なので、僕以外の人は、それぞれ違うように感じている事も否定できません。
「ノートに書くとよく覚えられるぜ!」
という人も少なくはないかもしれないので、こればっかりは効果を感じている人だけがノートを取りながら勉強すれば、それで構わないと思います。
だけど僕の、というかこのサイトの勉強法の最も重要な一つのルールは、
“隙あらば勉強する”
ことなので、ノートを取る前提だと時と場所を選びますよね。
それがネックで勉強のカベになるくらいだったら、もう全くノート取らなくてもいいや、という前提でどこでも勉強したほうが良いように思うのです。
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